意地悪な天使達
「まあたまーにはね、そういう人がいるもんだ。夢がかなったっちゅう人がね」
おばさんの言葉には嫌味があった。
「宝くじの確率よりゃ低いかもしれんけどな」 はげの農夫(私だって薄いが)がにこにこした。
「そんなことないよ!僕、虫の博士になるんだ。世界中で有名になる。それでママに素敵なおうちだって買ってあげるし、みんなで世界旅行するんだ!」
シャルルは泣き出したいのをこらえて全身で怒鳴っていた。
彼の体の奥、そう --- 魂が石炭のように燃えていた。
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意地悪な天使達が、自分の近くにいることに気づく本です。
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