だんだん嫌気
第3話
拓哉はコンスタントにノルマを達成している。
取引先にパンフレットを置いてきただけなのに・・・・?
1台紹介されると取引先は結構なリベートをもらえるのも一つの理由なのか。
ボディーコーティングをはじめてからまもなく半年になる。
「水洗いだけでいつでもピカピカと言ったじゃないか・・・、いくら洗っても汚れ取れないぞ。それよりこの染み、親水だから染みにはなりにくいとも言ったよな、バリバリ染みだらけぞ!」
スバル大畑営業所へ伝票を届けに行った拓哉はフロントマンと客との会話に耳を傾けていた。
「大変申し訳ございません。どのような処置を取ればいいのか検討して対処します。」
「検討する・・?対処の仕方も判らないのか?誰が作業を担当しているんだ!」
「それは・・・・・他店にお願いしているものですから・・・」
何だかまだまだ長引きそうだ・・・
「そういえばあの黒のB4、半年前に工藤が作業した車だ。」
拓哉は思い出した。
初めてオーナーの顔を見た。結構マニアック的な雰囲気を持ったお客さんだ。
保管場所は、使用頻度は・・?
キチンと確認したんだろうか?
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作業する者が直にお客様と対面し、キチンと要望、お車を取り巻く環境等を聞き入れそれにあったアドバイスをしていく事がとても大切なんだ。
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ただ会社の売上のためだけにがむしゃらに入庫台数を延ばす・・・いいのだろうか・・?
オーナー様の事を本気で考えてあげているんだろうか・・?
こんなやり方にだんだん嫌気がさして来た。
本当の車のキレイの維持とは・・・・
コーティング専門店に行ったら何かが判るのでは・・・
拓哉は行動が早い、iモードで検索してみる・・・
『八戸 コーティング 車 』
・・・・・・・・・・カーマジシャンナリタ・・・・・・・・・・・・・
よし!今すぐ行って見よう。
プロボックス、看板の入った営業車であろうがお構いなし、13分後にはカーマジシャンナリタの駐車場に到着していた。
つづく
この物語はノンフィクションかな・・と思わせておいてるくせに フィクションなんだ。
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